今日は、心臓病のわんちゃん。
僧帽弁閉鎖不全ですが三尖弁は良好。でも、心臓はかなり拡張しています。収縮力に問題はないのですが、拡張能に問題があります。これが2年前の検査結果。進行した心臓病ですので、定期検診で、腎機能、心機能をチェックするために血液検査、レントゲン、超音波検査を勧めています。でも、検査ができない方もいらっしゃいます。そんなときでも、私たちは検査の代替案を考えなければいけません。今日は、そんなお話し。
治療が長くなり状態が安定していたので、飼主様は検査は悪化したときだけという希望をお持ちでした。そこで、私たちは、自宅で心拍数、呼吸数、1日に飲むお水の量を測ることを提案しました。心臓が悪くなると、心拍数が増えたり、呼吸数が多くなります。腎機能が落ちるとお水をたくさん飲み始めます。
自宅できっちり記録していただいたおかげで、今日まで2年間ともていい状態です。
この間、一度腎機能が落ちたのですが、お水の量が増えたことで発見され大事に至りませんでした。
こんなふうにうまくいくこともありますが、忘れてはいけないことがあります。
心拍数、呼吸数、水の量に異常がでてしまったら、重症です。すなわち、命にかかわる状態になるかもしれません。定期検診は命にかかわる問題を早期に発見しますので、検診を受けるとよりよい状態で長生きしていただけます。どうしても検診を受けられないという方には、こんな自宅のチェックを勧めています。