日々の診察の中で、歩き方がおかしいから病院にきました、でも、どの足が痛いかよくわからない、ということがあります。
そんなときに役立つ、私たちの痛い足の見つけ方を簡単にお教えしましょう。
まずは、①と②の方法で前足と後ろ足のどちらが痛いかを区別します。
①まず自然に立っている姿勢を見て下さい。
左右の前足または後ろ足を揃えて立っているとき、その揃っている方が痛い可能性が高いです。
②次に歩き方を見て下さい。
頭が普段より上下に動いていませんか?そのときは、前足が痛い可能性が高いです。
腰から尾にかけて上下動が激しいときは、後ろ足が痛い可能性が高いです。
これで前足と後ろ足のどちらが痛いかがわかるかもしれません。
痛いのが前足か後ろ足かがわかれば、次に右か左かを区別します。これは少し難しいことがあります。でも、立っている姿勢や、座り方、歩き方、触診などでわかることが多いです。
実は、痛いところを特定するのはとても大切です。なぜなら、痛いところを特定してからレントゲンなどの検査を進めるというのが大切になるからです。もし、どこが痛いかわからないうちにレントゲンを撮ると、たくさんのレントゲン写真を撮る必要があります。たくさんのレントゲン写真から異常を見つけようとすると、見落としが出たっておかしくありません。でも、どこが痛いかわかっていれば、痛い場所のレントゲン写真を撮り、それをじっくり読むことができます。こっちの方が病気の見逃しが少なくなります。
もちろん、どこが痛いかわからなくても病院へいらしてくださいね。私たちがちゃんと痛いところを見つけますのでご安心ください。